京都のヨガ教室 アルジュナヨーガ研修会では主宰の渡辺昧比が佐保田鶴治先生に師事して学んだ『佐保田ヨーガ』をベースに、心身の癒しを深める指導を行っています。

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エッセイ
 
 
渡辺昧比

「季節のエッセイ」

アルジュナヨーガ研修会代表、
渡辺昧比の季節のエッセイをお届けします。

≪リ・ボ−ン 新たな再誕生≫

先日、母の逝去後初めての誕生日を迎えた。久しぶりに会う方々から今でも「淋しいでしょう。」「どうしているの。」と言われることがある。確かに、「淋しくない。」と言ったら、嘘になる。しかし最近の私は、この年齢になっての新たな≪再誕生≫に大変関心を持っている。

三寒四温のこの時期、半そでTシャツの子供がいたり、ダウンコ−ト姿の大人がいたりと、気温の変化に対応するのが難しい。同様に、いやそれ以上に身内を見送った遺族は、心の中に木枯らしが吹きすさび凍える日もある一方、温かい思いで幸せ感を満喫する瞬間もあるかもしれない。たぶん少なからず、このような方もいらっしゃるのでは、と私は思う。私見ではあるが、遺族の中にも悲しさや苦しさだけではなく、たとえ一瞬でも喜びや楽しさを実感する日があっても良い。「それは昧比さんが恵まれているから、よ。きっと。」「もっと苦しい人はたくさんいる。」「ヨ−ガを長年しているから、落ち込まずに済んでいる。」等々。確かにそういう一面はあり、一概に否定はできない。しかし、見送った直後はともかく、ある時期が過ぎた後は、真冬のような寒さの中で、早春の梅の香りに人生を再発見して歓びを感じるように、枯れ木に見える枝の先に新芽を見出し、忘れていた希望を思い起こすことも可能である。これは決して「不謹慎」とは思わない。大変な状況の中にこそ、自然が次の季節の準備をするように、人類もまた、苦しみや悲しみの中に、次に咲くであろう新芽や蕾を包含していると思う。それがあるからこそ、自然が全く消えることがなく、人類もまた、存続できたと考える。

私もこの半年多くの方々の話を伺った。特に死別などの喪失感による悲しみや絶望感といった情動的苦しみ≪悲哀≫からの回復の方法は、多種多様である。「悲しみの中でも楽観的な見方をしたり、積極的な方法を見出したり、≪外傷後成長≫≪ストレス関連成長≫と呼ばれるような、≪人間的成長≫と言う変容が見られることもある」という考えもある。ここでは、生活再建に向かうレベルから、思い出しても苦痛でないレベルへ、更には「新たな人生の価値を見出す」ことや、それまで考えもしなかった「死生観や価値観を見直す」ことなど、新たな構築を見ることもある。これは悲しみや苦しみ中での喜び、幸せ感にもつながっていく。

一つの区切りとして、お彼岸が過ぎ、新学期が始まろうとしている昨今、仏陀の最期の言葉を思い出す。弟子が嘆き悲しんでいる様子を見て、間もなく涅槃に入ろうとしている仏陀は言う。「悲しむな。嘆くな。すべては破壊する。例外は無い。」「弔いは係の者に任せよ。(お前たちは)正しい目的に向かった努力せよ」この言葉は、究極の問いである「≪私とは何か≫を自問せよ」と仏陀が言っているように私には聞こえる。「こんな大変な時に、それは無理!」という声が聞こえるかもしれない。しかし、身近な人の逝去こそ、≪私とは何か≫を自問する大きなチャンスではないだろうか。これこそが逝く人から見送る人への最大の贈り物である。このような≪自問≫が大きすぎる課題としても、この機会に自分を見直すチャンスととらえることは充分可能で、必要でもある。

私自身で言えば、今までのヨ−ガ指導や普及はもちろん続けるが、今後は更に、グリ−フケアや緩和ケアなどにも関われるよう、仕事の領域を拡げたいし、自分を大きくしたいとも思うようになった。事実、思っていると一つのチャンスが訪れようとしている。チャンスの芽を摘まずに大事に育てて開花させたいと思う。

医療や介護は問題山積である。誰が悪い、どこが間違っているとは言い難しの感があるが、デ−タ重視、マニュアル優先の風潮は、人の幸せからどんどん遠ざかるのではと、不安がよぎる。厚生労働省の医療報酬など根本的な問題は、もちろん検討が必要ではあるが、このような状況の中で、人生のラストシ−ンで苦しんでいる人々の傍らに沿う一輪の花のような存在になれたら、素晴らしいと私は思う。以前、マザ−・テレサが言った事ではあるが、「たとえ、最期の5分間でも人に優しくされ、温かい気持ちで接してもらえたら、それまでにあった嫌な事、苦しかったことは帳消しになる。」のである。

人生最期の時間を温かく共有する人の存在、また、そのようなスペ−ス、それによってその人の人生全体が温かく幸せにもなり、人生全体を『YES!』と言える。これこそが究極の医療であり、介護でもあり、何よりもその人の尊厳を守ることであると、私は母との体験を通して強く思う。

2018年04月1日

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