≪人はいつからでも第一歩を踏み出せる！≫
写真は小学校入学式へ行く日の朝である。病弱で生まれ、途中何回も入退院を繰り返した後の、晴れての小学校入学式である。
低学年ではよく風邪をひいたり、おなかを壊すなど学校を休む日が多かったが、祖母や叔母、勿論両親も含めた大勢の祈りの中で育った、小学校への初めの一歩である。
小学校卒業半年ほど前に、突然、父の転勤で北海道函館から大阪へ引っ越したが、言葉・食べ物・習慣など違うことが多すぎてカルチャーショックを感じた。しかし、異文化！の中で揉まれるうちに次第に元気になった。
このピカピカの初めの一歩から、何度、初めの一歩を踏み出しただろう。中学、高校、大学、就職、ヨーガを始めた日、大学院、音痴と思っていた私が音楽を始めた日、等々…。どの一歩も私にとっては、平たんな道ではなかった。「大丈夫かなぁ」「やれるかな」等々。しかし厳しい母はそのようなときは必ず、「あんたならできる！」「大変だけど面白そう」「やってみたら」「応援するよ」という言葉をかけた。私はこの言葉の力、言霊によって、魔法の力を貰ったような気になり、「私は一生懸命頑張れば、できるかもしれない！それは楽しいことになるに違いない！」とスタートすることができた。その後、ン十年、母は亡くなったがその延長上に私はいる。、
こうして今また、多くの友人・知人が定年などで仕事をやめるなか、新たなことを見つけ、初めの一歩を踏み出そうとしている。『臨床宗教師』は、以前から関心があったが、昨年から勉強を始め、3月に日本臨床宗教師会の島薗進会長より認定証を頂いた。友人の中には、「また大変なことをするなぁ」「お母さんや弟さんが亡くなって、グリーフケアの時期なのにできるのか」「素晴らしい！」いろいろなアドバイスをいただきながら、言われることは「みんな本当！」でも今までのヨーガを根底にこの仕事は自分のミッションの気がする。
ヨーガの恩師、佐保田鶴治先生が言われたように、「自分一人の心身が健康になってにこにこするだけではヨーガをしたとはいえない」と私も思う。ヨーガで得たものを周囲の人、社会へ還元することが人間としての義務のように思う。私は多くの人たち、モノたちによってここまで来れたと実感する。
臨床宗教師としての仕事は、元来は終末期の患者やその家族に寄り添うところからスタートしたが、最近では話題になり始めた≪もしばなカード≫を使った≪もしばなカフェ≫、≪心の相談室≫、≪特養での傾聴カフェ≫≪カフェ・デ・モンク≫≪グリーフケア≫とその範囲を広げている。私も心身の微調整をしながら、この資格をどのように生かすのがよいかを模索している。勿論、ヨーガがそのベースにあることは変わりはない。
先日ある研究会に行ったとき、いくつかの職種がある中で『臨床宗教師』と書いたら、[医療関係]のグループに入れられた。これは今までなかったことである。この『臨床宗教師』によって、今まで入れなかった世界への入り口が開けたことになる。そしてそこでまたヨーガを行うことも可能である。世界が広がるということは、頭で考える以上に重要である。様々なライセンスを通行手形のようにしていくつかの世界を出入りしているが、また一つのライセンスを持つことによって新たな入口が見え、そこへ入ることもできる。以前なら大幅な回り道をしないとたどり着けなかったところへも比較的容易に行き着くことができる。同時に、入り口が増えるということは、風通しがよくなり、気楽にもなれる。これは自然な楽しみ、幸せ感に通じる。
何かへのチャレンジは、年齢、性別、生活習慣、経済的条件などで縛られることもあるが、いくつかのことがクリアできそうなら、時に「ジャンプしても良いのではないか」と私は思う。
そう！人はいつからでも第一歩を踏み出せるのである！！
2019年3月20日
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［皆既日食］
ヨーガの一番の目的は、心が変化することです。自然との一体感や宇宙意識の体験は、その人の内面を深め、その後の人生を豊かにします。
