~ヨーガは生き方のレッスン~ まいまい(昧舞)ブログ

アルジュナヨーガ研修会主宰 渡辺昧比のブログ
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佐保田鶴治先生の、心に響く言葉2

アルジュナヨーガ研修会5周年記念。佐保田鶴治先生講演

アルジュナヨーガ研修会5周年記念。佐保田鶴治先生講演

ヨーガを始めても仕事やプライベート、他の関わりなどでヨーガに時間を割けずに悩んだ時期があった。そのような時、佐保田鶴治先生のお話の中に、このような内容があった。

大阪から東京へ行くときに、西へ行っても良い

大阪から東京へ行く時、誰もが東へ行こうとする。これは正しいけれども、合理的

ではない。なぜなら、東へ真直ぐ行けば、いずれ山や海に出てしまう。山や海がある

と真直ぐいけないとは言えないが、行ける人は少ない。

それよりも道に沿い、ある時は北へ上り、また、ある時は南へ、時として西へ行くと

があっても、最終的に東京へ行くという信念・目標を持ち続けて歩むことが大切であ

る。

 

私たちが何かをしようとする時、周囲はそう都合よく運ばないことが多い。一人ひとりの生活があり、何よりも、自分を中心に世界が回っているわけではないからである。

このような時、私たちは、ついつい、周囲をうらんだり、環境を嘆いたり、更には挫折しそうになる。

しかし『挫折』は、その時は苦しいが、振り返ると「それがあったから、今の私がある」と思える何かがある。

このようなことが以前、あった。

 

ある挫折

新幹線を使えば、充分、往復できる駅近くのメンタルクリニックから、ヨーガ療法のオファーがあった。打ち合わせに出向き、お試しレッスンをして、院長と話し合い、曜日・時間・指導料・スタート時などを決めた。当然私は、移動時間をも含めた、その時間帯を空けて準備をした。しかし、スタートの直前、「保留にしたい」という電話が入り、話の内容に引っかかるものがあり、「保留というより、中止ですか?」と尋ねたら、「そうです」との返事。理由のないまま、☎1本のドタキャンだった。

 

「納得できない」と周囲に言ったら、「ヨーガ療法なら、この先生をご紹介しますよ」と当時、統合医療研究会を立ち上げた直後の某大学医学部の教授を紹介され、統合医療研究に『ヨーガ療法』で加わり、成果を上げることができた。この先生との出会いによって、その後、統合医療の中でのヨーガ療法への道が拡がりつつある。また、先生には、高齢の母の病気のことで、貴重なアドバイスをいただいた。

 

『挫折』には、多くの対処法がある。感情的になって、怒る方法もあるし、へこむ人もいる、また、社会的に力のある人に相手を説得してもらう方法もあるだろう。

しかし私は、基本的には、「これは何を意味するのかな?」「自分の道を曲げないで、また同時に、出来れば相手を傷つけずに、解決することはできないか?」と思うようになった。

感情的になることは、気持ちはわかるが、賢明とは言えない。へこむのは、自分を曲げるようで好まない。もちろん、人の力や知識、智慧を借りることもあるが、とりあえずは、自分でやってみたい、などの理由による。

 

信念・磁石をしっかりと

こうして自分なりの道を探していると、何かの方法が開けてくることが多い。

佐保田鶴治先生の言葉で言えば、『信念』『目標』を持ち続けていれば、大阪から東京へ行くときに、たとえ西へ行ったとしても、「東京へは行ける!」と確信する。

それは、私の言葉で言えば、『磁石』。『磁石』を錆びないようする。いつもきちんと方位を示せるように、磨いておくことである。

人生の道は、何時もいくつか用意されている。道の最初の辺りは、大きな違いがないように見える。しかし、次第に差は拡がり、大きな隔たりができる。

心の『磁石』をしっかり持ち、「東京へ行こう!」の思いを強く持っていれば、たとえ、一時的に西へ行ったとしても、東京へ行ける。

佐保田鶴治先生とヨーガの仲間たち

それどころか、一時的にしろ、西へ行ったために出会った人々、風景、出来事を糧に、自分を豊かにしながら歩いていけることは素晴らしい。

一見、無駄遣いに思えた時間やエネルギーが(当時は、ストレスに感じたものであるが)、本当に岐路に立ったり、大決断を余儀なくされた時、ピンチに立った時、その時間やエネルギーによって得たものが発酵し、大きな力になったり、思いがけない智慧を授けてくれた体験は少なくない。

ぶどう ワイン

生活即、ヨーガ

実は、佐保田鶴治先生のこの言葉は、私がある時期、仕事などの関連などで、「このような生活をしながら、果たしてヨーガができるのか?」と考え込んだ時期であったが、佐保田鶴治先生のこの言葉で、「『磁石』をしっかり持って、生活を含めた、今の自分の歩みで行けばいい」と思うと、急に気が楽になった。

 

生活とは、自分の根拠だから、そこを離れて自分はない。「生活から浮き上がるのではなく、生活に埋没するのでもなく、日々の生活の中で、ヨーガを続けることに意味がある」と、私は考えるようになった。しかしそのためには、『磁石磨き』は欠かせない。

 

大阪から東京へ行くのに、「東以外の方向へ行ってはいけない」というのでは、苦しくて現実的ではない。信念・磁石を持ち続けて、「北へ行ったり、南へ行ったり、時として西へ行ったりしながらいろいろな風景、人に出会いながら、東京へ行けばいい」という、佐保田鶴治先生のこの言葉は、いつの間にか、私の生き方のベースになっている。

もみじ

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