~ヨーガは生き方のレッスン~ まいまい(昧舞)ブログ

アルジュナヨーガ研修会主宰 渡辺昧比のブログ
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渡辺昧比の介護者(ケアラー)日記①

『介護者のためのヨーガ』を始めて

鹿児島寿蔵『合掌童女』

鹿児島寿蔵『合掌童女』

「人間とは、ホモ・クーランス(ケアするヒト)homo curans」を鷲田清一大阪大学前総長の講演で聞いた時は、深く感動しました。動物は、子育てはするが親を看送ることはせず、人間だけが親を看ます。親を看ることは心身共に大変なことですが、そこで人生の意味や命のきらめきを感じる瞬間があります。
介護者は、疲弊感や自己肯定感の低下など問題が多く、最近では各方面で言われ始めている≪介護がん≫も、ストレスが心と体に強く絡み付いていることからきています。

 

また、人によっては心の句読点が打ちにくく、一時的に気分転換をしても癒されず、年月とともに疲労が蓄積しがちです。
これを緩やかに解くには動く瞑想としてのヨーガが有効です。『ストレス・マネージメント』が言われて久しいですが、対処法の一つとして、「集中してバランスを取る」ことが挙げられます。
介護についてもこのバランスは必要です。先日も高齢の母が急に肋骨を骨折し、激痛と同時に立つことも歩くこともできず、車いすで移動という事態が起こりました。このままの状態が続くのかと暗たんたる思いでした。
このような時、母に気持ちを走らせます。そうでなければ、介護はできません。しかし、自分に戻る時間がないと、共倒れになる可能性があります。この時「集中」は、激しく揺れていた自分を穏やかに本来の自分に戻してくれます。何度、私はこの「集中」に救われたことでしょう。ここで命の実感も可能です。
介護は、極端な場合、離職・虐待・自殺等も引き起こします。個人的な問題を超え、社会の問題とも言えると思います。

 

『介護者(ケアラー)のヨーガ』京都リビングカルチャー倶楽部    木曜13:30-15:00http://arujuna-yoga.com/classroom.html

 

ニューポート国際大学日本校講師『福祉心理学』。介護者(ケアラー)のためのヨーガの会arjuna主宰。アルジュナヨーガ研修会主宰。日本ヨーガ禅道友会教師。健康心理士。日本ケアラー連盟社員。http://arjuna-yoga.con/

 

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